マンションでもエコキュートへの取り替えはできますが、設置の可否や注意点は建物の条件によって変わります。この記事では、エコキュートの仕組みとメリット、マンションで使われる給湯器の種類(ガス式・電気温水器・石油式)、マンションで設置する際のポイントと確認事項を説明します。

エコキュートの特徴
まずはエコキュートの特徴について見ていきましょう。電気を使う給湯器の中でも、エコキュートの仕組みは独特です。
また、導入することのメリットもご紹介します。
エコキュートの仕組み
エコキュートは、その正式名称を「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」と呼びます。
電気を利用してお湯を沸かすのは他の給湯器と変わりませんが、エコキュートの場合は電気と合わせて「大気熱」を利用します。外気に存在する二酸化炭素を取り込み、その中の熱を増幅。
全ての熱を電気で作り出す給湯器と比較して、非常に効率の良い湯沸かしが出来るのです。
ちなみに、エコキュートは熱を作り出す「ヒートポンプユニット」と呼ばれる装置と、お湯をためておく「貯湯タンク」の2つの装置から成り立っています。
エコキュートのメリット
エコキュートを導入するメリットは、なんといっても光熱費の削減になるということです。
エコキュートは、ただ給湯の効率がいいだけではありません。電気代の安い夜間電力を利用して、翌日1日分の湯沸かしが出来るのです。これにより、昼間に湯沸かしをする必要がないので光熱費の削減が期待できます。
ちなみにエコキュートは過去7日間のお湯の使用量から自動で必要なお湯の量を計算。
無駄のない湯沸かしで、より効率よく少ないエネルギーでお湯を沸かせる仕組みになっているのです。

マンションで使用される給湯器の種類
通常、マンションでは大きく分けて3種類の給湯器が使用されています。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ガス式給湯器
マンションでかなり多いのが、ガスを使うタイプの給湯器です。ガスを燃焼させることで熱を発生させ、その熱でお湯を沸かします。
ちなみにガス式給湯器にはお湯を溜めておく装置がありません。装置の中に水を通すことで、ガスの熱で瞬時にお湯を沸かすという仕組みです。
そのため、エコキュートと比較して非常にコンパクトなのが特徴。玄関先やベランダなどに壁付けできるので1世帯が狭いスペースでも問題ありません。
電気温水器
電気を使う給湯器ですが、エコキュートとは異なります。このタイプの給湯器はエコキュートのように大気熱を利用することはできません。
また、電気温水器には2つのタイプがあります。
1つはエコキュートのようにお湯を溜めておける貯湯式。もう1つはガス式給湯器のように瞬時にお湯を沸かせる瞬間式です。
前者はお湯の必要量に応じたタンクが必要ですが、後者はコンパクト。電気ケトルのような要領で、装置内に水を通すことで瞬時に温めることが出来ます。
石油式給湯器
灯油を燃焼させることでお湯を沸かすタイプの給湯器です。ガスと比較すると熱のパワーに優れており、寒い地域などでも多く採用されています。
これまたタンクなしのコンパクトな装置です。また、ガスや電気と比較すると灯油は価格が低いのでコスト面でのメリットもあります。
しかし石油式給湯器のデメリットはその匂いと手間。灯油独特の匂いが気になる場合があるのと、手動で灯油の追加をしなくてはなりません。

マンションの給湯器をエコキュートに取り換えるには
マンションでも、しっかりと確認事項を押さえておけばエコキュートへの取り換え工事は可能です。
ここからはマンションの給湯器をエコキュートに付け替える際、おさえておくべきポイントをご紹介します。
タンクサイズの確認
エコキュートには様々な種類があります。世帯の人数、使うお湯の量によってそのスペックは変わってきます。
例えば、4人家族の場合は460L容量のエコキュートが一般的です。2~3人の世帯では370L容量で済むケースも。また、タンクの容量によってその大きさも異なります。
特にガス給湯器や瞬間式の電気温水器を利用しているマンションでは、設置スペースが取れないこともしばしば。
タンクをどこに置くか、置けるスペースがあるかも合わせて確認しておくとよいでしょう。
管理組合への届け出・承認
まずは自分の住むマンションがエコキュートに変更してもいいのかどうかということの確認が必要です。
給湯器を変更するということだけでなく、大幅な工事が必要になる場合もあります。エコキュートのサイズやスペック、さらには工事内容やその期間も確認しておきましょう。
これらを踏まえた上で、マンションの管理組合やリフォーム会社など、適切な場所へ確認を取ることが必要です。マンションによっては、申請手続きが必要な場合もあるので確認はしっかりと行いましょう。
設置スペースの確保
先ほどもご説明したように、エコキュートは広い設置スペースを必要とします。例えばベランダに置く場合、ベランダで洗濯物が干せないほどタンクが場所を取ってしまうことにもなりかねません。
さらにエコキュートにはタンクだけでなくヒートポンプユニットもあります。これはエアコンの室外機のようなもので、近くにものを置くと稼働効率が下がることが分かっています。
そのため、貯湯タンクとヒートポンプユニットの両方が十分に置けるスペースを確保する必要があるのです。
騒音対策を実施
エコキュートのヒートポンプユニットが出す音は40dB程度とされています。これは図書館や閑静な住宅街と変わらない静かさです。
しかし、エコキュートは主に夜に稼働します。住民が寝静まった深夜に動くので、些細な音でも気になってしまう方もいるようです。
自分達の生活はもちろん、ご近所トラブルにならないような騒音対策が必要です。特にマンションということであれば騒音対策は念入りに行った方が無難といえます。

エコキュートをマンションに設置する際の騒音対策
それではここからエコキュートをマンションに設置する際、気を付けておきたい騒音対策をご紹介していきます。
隣の部屋から距離を取る
一番のポイントはやはり他の世帯の生活スペースから距離を取って設置するということです。
特にエコキュートは夜に稼働するので、寝室から遠ざけて設置するのは必須。お隣さんの寝室の位置が分かる場合は、そこから極力離して設置するのが無難でしょう。
また、壁伝いに音が伝わってしまう恐れもあります。壁を伝って音が増幅してしまうこともあり、実際よりも大きな音が響いてしまうというケースもあります。
設置する際には少し壁からは離したり、反響しないような場所を選ぶのが無難でしょう。
防音シート・防振ゴムを貼る
音の反響を防ぐために開発された、防音シートというアイテムがあります。これはエコキュートを購入する際にメーカーや販売店に相談すれば手に入ることがほとんどです。
もちろん設置後に騒音が気になるということであれば、ネット販売などで購入することもできます。
ちなみに、エコキュートは稼働時に多少の振動を発生させます。音よりも振動が気になる方も中にはいるようです。
こうしたときには防振ゴムと呼ばれるものをエコキュートと地面の間に挟むことよって振動がおさえられます。
ダクトや排気口の位置を調節する
エコキュートの音が家のダクトや排気口を通じて聞こえてしまう場合もあります。そのため、極力外と通じる配管のある場所にエコキュートを設置しないのが吉。
もしそのような場所に置かなくてはいけない、という時には音が反響しないように位置を少しづつ調節すれば多少は変化があるでしょう。
定期的な点検を行う
エコキュートが壊れかけている、もしくは調子が悪い時に騒音を発生させる場合があります。普段は非常に静かな音だったのに、急に音が大きくなったという場合には早急にメンテナンスをすることをおすすめします。
また、そういった事態を未然に防ぐためにも2~3年に1回は専門家による点検とメンテナンスを依頼するのが良いでしょう。
購入時に無償メンテナンスのサービスがついてくる場合も多いので、こうしたサービスを有効活用してみて下さい。

エコキュートの種類によって工事が異なる
エコキュートは主に3種類に分けることが出来ます。どれを選ぶかによって工事の内容が異なるので、是非この機会に確認しておきましょう。
給湯専用タイプの場合
このタイプのエコキュートはお湯はりだけに特化した給湯器です。給湯専用タイプのエコキュートは追い炊きが出来ません。
元々追い炊きの出来ない給湯器がついていたマンションでこのタイプのエコキュートを導入する場合、工事はそこまで手間取りません。
本体を運び込み配線を組んで設置。シンプルなつくりである分、比較的工事もスムーズです。
セミオートタイプの場合・フルオートタイプの場合
一方、追い炊きをはじめとする便利機能が色々と付いているエコキュートもあります。セミオートタイプやフルオートタイプのエコキュートです。
これらをマンションに導入するとなると、かなり大掛かりな工事が必要となるケースがほとんどです。中でも元の給湯器に追い炊き機能が付いていなかった場合は最も大規模な工事になります。
お湯を回収してヒートポンプユニットで温めなおすという、浴槽と本体をつなぐ配管を新たに作らなくてはいけません。

マンションのベランダにエコキュートを設置する際の注意点
最後に、マンションの中でもベランダにエコキュートの本体とタンクを設置する際に気を付けておきたい点についてご紹介します。
重さに対するベランダの耐久性の確認
ベランダは、あまり重いものをおくことを想定して作られていない場合がほとんどです。そのため、急に300L超えのタンクを設置することで耐久性に不安が出る可能性もあります。
エコキュートの設置にあたって管理組合と相談する際、こうした重さへの耐久性も相談しておくと安心です。
転倒防止設備の装着
外にタンクを置いたときに、心配になるのがタンクの転倒です。しかし転倒防止や耐震強度に関しては、かなり装備のしっかりしているエコキュートがほとんど。
気になる方はメーカーに強度をより高めたい旨を問い合わせるなどして対策を行いましょう。
まとめ
エコキュートをマンションに導入する際のポイントについてご説明しました。
光熱費を抑えられる魅力的なエコキュートですが、導入には様々な注意が必要です。
特にマンションはご近所とのトラブルも起きやすい傾向にあるので、最新の注意を払ってエコキュートの導入を検討することをおすすめします。
この記事について
この記事は、エコキュート・電気温水器・給湯器の販売から施工、修理、アフターメンテナンスまでを自社で行うカンテックが作成しています。関西電力の協力代理店「かんでんeショップ」として2009年に大阪で創業し、現在は近畿・東海・北陸・信越・関東に拠点を置いています。
- 年間の修理実績:10,000件(自社サイト「修理履歴」ページの記載)
- 保証:工事10年保証+メーカー保証
- 建設業許可:大阪府知事許可(般-5)第151265号/電気工事業登録:大阪府知事登録 第2019-0036号
- 対応エリア:近畿・東海・北陸・信越・関東・中国地方、および福島県・栃木県(対応エリア)
お見積り・費用のご相談
実際の費用は、設置場所の状況や必要な工事の内容によって変わります。カンテックでは現地を確認したうえでお見積りをお出ししています。現在お使いの機器の型番と、お困りの内容をお知らせください。
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