ファンロック:ヒートポンプユニットのファンが回転しない
説明
エコキュートは大気の熱を利用してお湯を沸かすシステムですが、大気熱を冷媒に移す際にヒートポンプユニットのファンを回し熱交換を行います。
ファンロックとはファンを回すべき時に回転させるモーターが回転しないエラーです。
原因として想定されるのはファンに異物が挟まっている、気温の低い時期にモーターが凍結しているなどが考えられます(最近の機械では外気温が一定温度以下になると凍結防止のために自動でファンを回す機能のあるものが多く、凍結に至る可能性は低いと思われます)。その他にファンを回すためのモーターやモーターに指示を出す基板の故障も考えられます。
(用語)
ヒートポンプユニット:エコキュートの機械の内、エアコンの室外機と同じような形状をした機械。ここで冷媒の圧力、温度を上げ、タンクから供給された水をお湯にする働きをします(ネオキュートの場合、ヒートポンプユニットで高温になった冷媒をタンクに送り、タンク側でお湯を沸かします)。
熱交換:物質の性質として温度の異なる二つの物質が近接するとき、温度の高いほうの物質から温度の低いほうの物質に熱量が移動します。この性質を利用し温度の高い物質から低い物質に熱量を移動させ、温度を変化させること。
対策
外見的にエラーの原因が特定できる場合は、エコキュートの漏電遮断器を落とし、原因を除去、漏電遮断器を入れ直し、正常な動作を行うか確認します(必ず漏電遮断器を落としてから除去してください。可能性は低いですが、除去された途端にモーター、ファンが回転し、ケガをする可能性も考えられます。)。
凍結の場合、室外機にぬるま湯をかけるなどの方法がありますが、凍結を早く解消させようと高温のお湯をかけると部品を傷める可能性がありますので避けてください。
異物が挟まっている場合、除去すると動作するようになるかもしれませんが、異物が挟まり、物理的にファンモーターが回らなかった影響でファンモーターが故障している可能性もあります。部品に不具合が起こっていないか、メーカーに点検を依頼することをお勧めします。
また、外見的にエラーの原因が特定できない場合は、漏電遮断器を落とし、1分ほど放置したのちに入れ直し、正常に動作するか確認します。
正常に動作するようであれば一時的な誤作動、誤検知の可能性もありますので、様子を見ながら使用します。漏電遮断器の入切で改善しない場合は、機械を設置した工事店、お買い求めの販売店、若しくはメーカーに対応を相談します。
エラーコードの例
ダイキン E7(イー・ナナ)
日立 HE15(エイチ・イー・ジュウゴ)
パナソニック F15(エフ・ジュウゴ)
他のメーカーは機種によりエラーコードが異なる場合があります。