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アシストサーキュレーター

ダイキン 2018HVAC展③

 

2018HVAC展で気になった商品の最後の商品のご紹介です。

 

今回は「アシストサーキュレーター」です。

図

MPF07VS-W

 

空調で問題になるのが室内の温度ムラです。

このコーナーでも何度かご説明しましたが、物質は温度が高いと上に、温度が低いと下に滞留する性質があります。

エアコンを運転させると冷房時は室温が高く、吹き出す空気の温度が低い、暖房時は室温が低く、吹き出す空気の温度が高いとなります。

エアコンの風の吹き出す上下方向を工夫せずに運転させると、冷房時は室内の下の方ばかりが冷え、暖房時は室内の上の方ばかりが暖まる、といった結果になります。

温度ムラは上下だけではなく、左右でも起こり得ます。

エアコンを設置した部屋が正方形よりも長方形に近い形をしていて、辺の長いほう、しかも部屋の隅の方に室内機を設置せざるを得ないような場合、室内機に近いほうのエリアはうまく空調できるものの、反対側は空調が効いていない、ということになりかねません。

 

上下の温度ムラの場合、色々と問題が起こります。

冷房運転の場合、室内の上の方の温度が高くなります。エアコンは設定温度と室内の温度の差を吸い込んだ空気の温度で判断します。室内の下の方の温度が低くても、上の方の温度が高い場合、設定温度に達していないと判断し、運転を継続します。(エアコンは室温が設定温度に達したと判断すると室外機の運転を止め、また設定温度から離れたと判断すると運転を開始する、というサイクルで運転します。)

エアコンをかけた部屋に長時間いると冷えすぎに気付かないことがあります。人のいる空間は十分冷えているのに、上の方の温度を下げるためにエアコンの運転がそのまま継続され、結果的に電気代が嵩んでしまう、ということになります。

次に暖房運転の場合です。上の方だけが暖まると逆にエアコンは設定温度に達したと判断してしまい、下の方の室温が低くても運転を止めてしまうことになりかねません。結果、部屋が暖まっていないと感じ、設定温度を上げるということになり、必要以上の運転をさせることになるのです。

 

省エネ、省電力の関心の高さに応じて温度ムラの解消の方法が案内されています。その一手として風向の調節、扇風機やサーキュレーターの併用というのがあります。

今回ご紹介するアシストサーキュレーターは温度ムラの解消に役立つ便利なサーキュレーターです。

サーキュレーターを調べてみたのですが、ほとんどが床置きでした。壁掛のものなどもありましたが、いずれも床置き専用や壁掛専用のようです。

このアシストサーキュレーターの第一の特徴は設置の多様性です。

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1台の機械で壁掛、床置き(横)、床置き(縦)の3種類の設置方法が選べます。また、壁掛けの場合ですが、設置する際、吸い込み:下/吹き出し:前~斜め上、吸い込み:前/吹き出し:下、吸い込み:上/吹き出し:前~斜め下、のいずれかを選択することが出来ます。

エアコンを使用している部屋の形状、空気の逃げを防ぐ、室外からの熱の遮断など目的に応じて設定が出来るのです。

 

次に運転操作方法の多様性です。

従来のサーキュレーターはサーキュレーター単独の機械ですので、エアコンの運転に合わせてサーキュレーターを運転させる必要があります。この場合、本体で運転させる、リモコンで運転させる、などの方法があるようです。

アシストサーキュレーターの場合、4つの方法があります。

①本体の運転停止ボタンで運転させる。(本体で出来るのは運転・停止のみです。風量、風向の切り替えにはリモコン、スマートフォンが必要です。

②リモコン(別売品)で運転させる。

③スマートフォンで運転させる。(この機械には無線LAN接続アダプターが搭載されており、この機能を使用してスマートフォンで運転させます。)

無線LAN接続アダプター:ご自宅のインターネット環境で無線LANをご使用の場合、機械を無線LANの回線と接続させ、スマートフォンで操作する装置。スマートフォンで操作する場合、お持ちのスマートフォンにDaikinAPPのダウンロード(ダウンロードは無料、通信費は別途かかります。また、操作にも通信費がかかります。)が必要です。

④ダイキンエアコンと連動運転させる。(アシストサーキュレーターをエアコンと連動運転させる場合はエアコンにも無線LAN接続アダプターの取り付けが必要です。無線LAN接続アダプターは別売品、設置には別途工事が必要です。また、エアコンによっては無線LAN接続アダプターの取り付けに遠隔制御P板が別途必要です。)

 

快適な空調と省エネ、省電力に貢献できるだけでなく、多様な操作性も持ち合わせたアシストサーキュレーターのご紹介でした。