圧力スイッチ(センサー)異常:圧縮機で圧縮された冷媒の圧力の値を管理するための部品の不具合
説明
以前に「吐出管温度センサー異常」というエラーについて説明、「吐出管温度異常」との関係を説明しました。今回は冷媒の圧力に関するエラーです。これも少し前に高圧圧力異常のエラーについて説明しましたが、これは冷媒の高圧側の圧力が上がりすぎているというエラーでした。今回説明するエラーはその高圧側の圧力を見ている部品の不具合を示すエラーです。
吐出管温度の項目で温度異常は体温が高い、温度センサー異常は体温計の故障と表現しましたが、圧力の場合、高圧圧力異常は血圧が高い、高圧圧力スイッチ(センサー)異常は血圧計の故障と表現できると思います。
(用語)
高圧圧力スイッチ(センサー)
高圧圧力スイッチと高圧圧力センサーと併記している理由について説明します。それぞれは同じような働きをしている(高圧側の圧力が上がりすぎていないか監視している)部品ですが、厳密には異なる部品です。メーカーによってつけている部品が違うようです。聞きかじった情報ですので誤りがあるかもしれませんが、スイッチはそのデータを見て動作し、機械の運転に影響を与えるもの、センサーはそのデータを見ているもの、と区別します。
対策
ご使用の機械の取扱説明書にエラー表示の際のリセット方法が記載されていればその方法にしたがってエラーをリセットします(記載がない場合は漏電遮断器、ブレーカーを落とし、1分間ほど放置し入れ直します)。
漏電遮断器の入切でも改善しないような場合は機械を設置した工事店、お買い求めの販売店、若しくはメーカーに対応を相談します。
原因として考えられるのは、高圧圧力スイッチ(センサー)自体の異常、高圧圧力スイッチ(センサー)から情報を受けている基板の不具合などが考えられます。また、高圧圧力スイッチ(センサー)はヒートポンプの基板に刺さっているのですが、これが何らかの影響で外れてしまっている場合も考えられます。
「高圧圧力異常」と違い、冷媒の高圧圧力が実際に上がりすぎているということは考えにくく(絶対にとは言えませんが)、説明の項で示した部品の不具合、脱落などが原因の可能性が高く、凍結、水漏れ、冷媒系統の不具合などの影響はほとんど否定できると思われます。
補足
ちなみに調べられる範囲で、ですが、ダイキン、パナソニックは圧力スイッチ、日立は圧力センサーを付けているようです。全機種のデータまでは調べられませんでしたので、この限りではない可能性もあります。
エラーコードの例
ダイキン H3(エイチ・サン)
日立 HE31(エイチ・イー・サンジュウイチ)
パナソニック F27(エフ・ニジュウナナ)
他のメーカーは機種によりエラーコードが異なる場合があります。