2001年4月、住宅関連機器メーカー「コロナ」が発売した電気給湯器「エコキュート」。
その後すぐに他の電機メーカーも参入し、今では各メーカーごとにさまざまなタイプのエコキュートが開発されています。
「どれも同じじゃないの?」「違いが分からない」という方のために、今回は人気メーカーから発売されているエコキュートの特徴と人気の機種についてまとめました。
エコキュートの導入を検討している方、必見です。
目次
エコキュートのおすすめメーカー
現在、国内では多くのメーカーがエコキュートを開発・製造していますが、
中でも人気が高いのが「ダイキン」「三菱」「パナソニック」「コロナ」「日立」の5社です。
一つのメーカーにつき一機種であれば選びやすいのですが、それぞれのメーカーごとに複数の機種を販売しているので、ますます何を基準に選べばいいのか迷うところ。
「我が家の家電はこのメーカーに決めている!」とよほど強い意志がない限りは、メーカーや業者に勧められるまま購入する人がほとんどです。
設置した後で後悔しないように、各メーカーの特徴と機種について、ある程度知識を持っておきましょう。
ダイキンの特徴と人気機種
国内一のエアコンメーカーとして知られるダイキン社のエコキュートは、美容効果が期待でき女性に人気が高いのが特徴です。
マイクロバブルアダプターを設置すれば「マイクロバブル入浴」を楽しめます。
0.001ミリ未満の微細泡「ウルトラファインバブル」が噴出されたお湯は非常に柔らかく、保温効果や洗浄効果も抜群。
肌に残ってしまいがちな汚れや老廃物まで洗い流してくれるので、自宅で毎日エステ気分が味わえます。
また、一般的には推奨されていない入浴剤もダイキンなら使用できます。
バスクリン社の製品であれば、にごり湯にも対応しています。
高圧をさらにパワーアップさせたダイキン独自の「パワフル高圧」を採用しているので、常に安定した温度で、十分なシャワー湯量が得られます。
入浴タイムをもっと快適なものにするのに便利な機能が「温浴タイム」。
ボタン一つで-2~+1℃まで湯温が自由に調整できる上、温度を自動検知して常に一定に保ってくれます。
お湯や水を足さずに追い炊きのみで湯温を調整するので、余計なコストはかからないのも嬉しいポイントです。
ダイキン製エコキュートの人気機種は以下の通りです。
【EQ46VFV】フルオート
「パワフル高圧」や「温浴タイム」、配管の自動洗浄など必要な機能をまとめて搭載した人気モデルです。
自宅にソーラーシステムを導入している場合は、太陽光を効率的に使う「昼間シフト機能」も。
従来なら夜間に行っていた沸き上げ作業を翌日の昼間にシフトし、余った太陽光を活用することでランニングコストを抑えます。
【EQN37VFV】フルオート 耐震クラスSクリア
オプションの「マイクロバブル入浴」に対応したモデルです。
貯湯タンクが370L、「パワフル高圧」非対応の機種なので、家族が少なく2階建てまでの住宅におすすめです。
耐震性能を大幅にアップし、災害時には非常用水としても使えます。
【EQX37VFTV】フルオート 薄型タイプ
薄型で、設置する場所を選ばないスタイリッシュなデザインが特徴です。
薄型でありながら「パワフル高圧」や「温浴タイム」などの基本機能は完備。
タンク内で湯切れしそうな時には自動で高速沸き増しをしてくれるので、予定外にお湯を多く使ってしまった日にも安心です。
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三菱の特徴と人気機種
三菱社のエコキュートは「省エネ」と「清潔さ」にフォーカスしているのが特徴です。
貯湯タンク内に高機能の断熱素材を採用することで、タンク自体の保温性をアップ。
さらに「ホットりたーん」機能を使えば、入浴後はボタン一つで残り湯の熱を回収し、その熱でタンクを温めて次の沸き上げに必要なエネルギーを節約します。
上位機種になれば、その省エネ性能は業界トップレベルです。
家族にも家計にも嬉しいメーカーと言えるでしょう。
三菱のエコキュートでよく耳にする「マイクロバブル」も魅力の一つ。
そもそもマイクロバブルとは約0.01ミリの非常に小さな泡で、美容業界でも毛穴汚れや乾燥肌に効果があると研究が進められています。
三菱では、そのマイクロバブルを「ホットあわー」や「バブルおそうじ」に採用。
入浴中に「ホットあわー」ボタンを押すと見えないほどの細かい泡が発生、全身を包み込んで肌に吸着し、身体をいつまでもしっとり、暖かい状態で保ってくれます。
シャワーを使えば、全身の毛穴汚れや皮脂汚れもすっきり。
アトピーや肌荒れの原因となる花粉やダニの死骸などを取り除いてくれたり、気になる体臭の元を洗い流してくれたり、と赤ちゃんから大人までみんなにおすすめの機能です。
さらに、マイクロバブルの洗浄性能を掃除に活かしたのが「バブルおそうじ」機能。
いつも通り入浴後に栓を抜くだけで、マイクロバブルの細かい泡が、普段は洗うことのできない配管内を毎日清掃してくれるんです。
これまでは定期的に洗浄剤を使って掃除していた、という人も多いと思いますが、この機能があれば手間もコストも省けて一石二鳥ですね!
三菱製エコキュートの人気機種は以下の通りです。
【SRT-W375】「Aシリーズ」 フルオートW追い炊き 370L
Aシリーズは色々な機能を省き価格を重視したモデルのため給湯専用機種。
「SRT-W375」では、そこに追い炊き機能が追加されています。
【SRT-S465U】「Sシリーズ」 フルオートW追い炊き 460L
基本機能に加え「バブルおそうじ」、配管内の菌の増殖を大幅に抑えることができる新技術「キラリユキープ」に「ハイパワー給湯」機能を搭載しています。
シャワー湯量が安定し、いつでも清潔・快適な入浴タイムが楽しめます。
【SRT-P375UB】「Pシリーズ」 フルオートW追い炊き370L
最上級モデルとなる「Pシリーズ」は、他のシリーズにはない「ホットあわー」「ホットりたーん」などの機能がフル装備された三菱最高峰のエコキュート。
給湯設備だけでなく肌の保温や保湿までできる、業界でもかなりハイスペックな給湯機です。
パナソニックの特徴と人気機種
国内シェアNo.1を誇るパナソニック社のエコキュートは、「省エネ」と「低コスト」が特徴です。
さまざまな家電に装備され、パナソニックの代名詞にもなっている「エコナビ」をエコキュートにも採用。
浴室に人が入るとセンサーが稼働、そこから設定温度まで加熱することで無駄な沸き上げを防いだり、不要な湯温チェックを省いたり、とAIならではの優秀さが際立っています。
また、入浴後は残り湯の熱をタンクに還元し、翌日の給湯に備える「ぬくもりチャージ」や、シャワーの温度と湯量を自動で変動させることで節水する「リズムeシャワープラス」を装備。
まさに、ランニングコストを抑えることに特化したエコキュートといえるでしょう。
さらに、床下にお湯を循環させることで最大20畳までカバーできる「床暖房」や、細かいナノ微細水を使ってサウナ空間を作り出す「i・ミスト」など、浴室だけでなく家全体を快適にする機能が充実。
どの機種も、各家庭の電気プランに沿った設定が簡単にでき、それぞれに合った節電・節約方法を提案してくれます。
パナソニック製エコキュートの人気機種は以下の通りです。
【HE-NS37KQS】「NSシリーズ」 フルオート
スタンダードモデルでありながら、「エコナビ」や配管の自動洗浄機能を標準装備。
手持ちのスマホに専用アプリをインストールすることで、離れた場所からおふろの予約や追い炊き、沸き増しなどの操作が行えます。
【HE-JPU46KQS】「JPシリーズ」 パワフル高圧フルオート
基本に加えて、それぞれに合った湯温や時間を設定できる「温浴セレクト」、「リズムeシャワープラス」「ぬくもりチャージャー」などの機能が充実したモデルです。
「パワフル高圧」が標準装備なので、湯量が不安定になることはありません。
【HE-D37FYS】「DFシリーズ」 床暖房/i・ミスト接続機能付フルオート
「床暖房」「i・ミスト」が装備され、家じゅうをエコで快適な空間にしてくれます。
他にも「床暖房機能付きフルオート」「耐塩害仕様 床暖房機能付フルオート」の2モデルがあり、それぞれ用途や住宅の設備に合わせて選べます。
コロナの特徴と人気機種
2001年の発売から定評のあるコロナ社のエコキュートは、「省エネ」と「節水」に特化したモデルです。
オリジナルの省エネ技術「ES制御エネルギーセーブ」は、お湯をより効率的に活用するシステムで、お湯を「作って貯めて使う」という一連の作業を最低限のエネルギーで行います。
また、全ての配管にステンレスを採用することで、保温効果が得られる上、耐久性も向上しました。
電気代が高い時間帯の沸き増しを休止する「ピークカット機能」や、消費電力を抑える「パワーセーブ機能」は大幅に電気代をカットでき、お財布にも優しい機能です。
さらに、浴槽には水位センサーを採用。
水位が増えれば保温を開始、水位が戻れば自動で保温機能を停止してくれるので、余計な電力は使いません。
コロナのエコキュートのタンクには、災害時にも湯温調節ができる専用バルブが付いています。
通常のエコキュートはお湯の排水のみ可能ですが、コロナ製品なら排水時に適温にしてくれるので火傷の心配もありません。
これほどエコでありながら、全機種に「高圧シャワー」や「配管自動洗浄機能」を搭載。
エコキュート本体が自動で学習・運転してくれる「おまかせ省エネモード」があるので、細かい設定は面倒、という人にもおすすめです。
コロナ製エコキュートの人気機種は以下の通りです。
【CHP-37AY4】フルオート ハイグレードタイプ
徹底的に節約・節電ができるモデルで、ボタン一つで、家庭ごとの電気料金プランに合わせたモードが選べます。
付属のスマートナビリモコンで、浴室とキッチン間の会話も可能、家族全員が安心して入浴できます。
【CHP-HXE37AY4】フルオート プレミアムエコキュート
基本的な機能はハイグレードタイプと同等ですが、年間給湯保温効率がより向上したアップグレードモデルです。
その効率は業界トップレベルで、電気代を最大1/6まで抑えることができます。
【CHP-E372AY4】フルオート 薄型
奥行き45cmの薄型モデル「デザインエコキュート」です。
薄型でありながら、高圧パワフル給湯で2ヶ所で同時にシャワーを使っても安定した水圧が得られます。
日立の特徴と人気機種
幅広い家電に独自技術を採用している日立のエコキュートは、独自の「水道直圧給湯方式」と「清潔さ」が魅力です。
他メーカーのエコキュートは、タンクに貯めたお湯を水と混ぜ合わせて湯音を調整しています。
しかし、日立だけは水道から出た水を瞬時に加熱する熱交換器を搭載。
そのまま飲水としても使える清潔さです。
また、全ての配管にステンレスを採用し、自動洗浄してくれるので、常にきれいな水質を保つことができます。
業界で初めて、タンクをウレタン加工した「ウレタンク」を導入したのも人気の秘密。
一旦沸かしたお湯が冷めにくく、沸き増しする際の電気代を抑える省エネモデルです。
専用アダプターを取り付ければ「快泡浴」も可能。
はじける泡が全身を包み、冬場に湯冷めする心配はありません。
「ナイアガラ倍速湯はり」機能で通常の半分程度の時間でお風呂のお湯はりができ、すぐにお風呂に入りたい時は非常に便利な機能となっています。
<おすすめ記事>
日立製エコキュートの人気機種は以下の通りです。
【BHP-F37SU】フルオート
スタンダードタイプの中で最も人気のあるモデルです。
シンプルでありながら必要な機能を揃えている使いやすい機種で、過去の湯使用量を確認できる「節約サポート」機能を使えば、節水へのモチベーションも上がります。
【BHP-F37SD】フルオート ナイアガラ出湯
従来モデルに比べて省エネ性能がアップした「ナイアガラ出湯」モデルです。
通常の減圧弁方式に比べると3倍ほどの圧力で、複数個所で同時にシャワーを使用しても湯量が減ることはありません。
【BHP-FW37SD】フルオート ナイアガラタフネス
さまざまな水質に対応可能な「ナイアガラタフネス」は、詰まりの原因となるカルシウムなどの影響を受けにくい構造となっています。
配管をケアしながら節水もでき、自宅で井戸水を使っているという人におすすめです。
エコキュートとは?メリットとデメリット
こちらの記事では、エコキュートのメリットとデメリット、選び方のポイントについて紹介しております。
エコキュートという言葉は知っていても、実際どういったものか詳しくは分からない、という方も多いでしょう。
エコキュートは比較的新しい設備で、住宅を購入するタイミングやリフォームなどのきっかけがないと詳しく知る機会は少ないかもしれません。
エコキュートの導入を考えている方は、こちらの記事でメリット・デメリットを把握しておきましょう。
家族構成や電気料金プランに合った機種を選ぼう
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、各メーカーが販売するエコキュートの特徴と人気機種についてご理解いただけたと思います。
それぞれ違った特徴があるので、生活リズムや居住環境に合ったメーカーや機種を選びましょう。
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