このように思われている方は多くいらっしゃいます。言葉は知っていても実際どういったものか詳しくは分からない、という方も多いでしょう。
エコキュートは比較的新しい設備で、住宅を購入するタイミングやリフォームなどのきっかけがないと詳しく知る機会は少ないかもしれません。
そこで本記事では、エコキュートのメリットとデメリットについて、そして選び方のポイントもまとめました。
エコキュートの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
エコキュートとは
「エコキュート」とはお湯を沸かすための給湯機器の名称です。
その名のとおりエコを意識した、環境にやさしい性能を持つ機器です。
エコキュートは車用エアコンの冷媒に関する研究をもとに開発され、2001年に「CO2冷媒ヒートポンプ給湯機」が商品化されました。
その後2002年には「第12回省エネ大賞 経済産業大臣賞」を受賞し、省エネに効果的であるということが公的に認められています。
以下ではエコキュートの概要について解説します。
エコキュートの普及率
環境省のデータによると戸建て住宅の24.3%がエコキュートやネオキュートなどの「電気ヒートポンプ式給湯器」を取り入れています。
一方で集合住宅での使用率は3.6%で圧倒的に戸建て住宅での需要が高いと言えるでしょう。
参照:令和2年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査事業委託業務
環境に配慮した機器
エコキュートが環境に配慮していると言われる理由は「排出するCO2(二酸化炭素)の削減能力」にあります。
エコキュート機器の最大の特徴であるヒートポンプ技術は外の熱気を集めて圧縮し、その力を利用してお湯を沸かします。
このヒートポンプの技術は他の給湯設備に比べて稼働中のCO2排出量が少ないことが特徴です。
地球温暖化が問題となっている昨今、家庭レベルでもCO2の削減が実現できる素晴らしい技術と言えるでしょう。
エコキュートとZEHの関連
エコキュートと関連の深い「ZEH」(ゼッチ)についても知っておきましょう。
ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、簡単に言うと年間の消費エネルギーをゼロにする住宅のことです。
具体的には太陽光発電でエネルギーを生み出し、省エネ機能の高い設備を取り入れた住宅で、
その設備のなかにエコキュートが取り入れられています。電気料金のコストカットにもつながるZEHは昨今注目を集めています。
エコキュートの仕組みと特徴
エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つの機器で成り立っています。以下でそれぞれの特徴を解説します。
ヒートポンプユニットの仕組み
ヒートポンプとは気体の性質を利用した機能で、冷蔵庫やエアコンなど身近な電化製品も同じ原理で動いています。
気体の基本的な性質は「圧縮」すると温度が下がり、それを一気に「開放」すると温度が上がります。この原理を用いて、開放する際の熱でお湯を沸かすのがヒートポンプユニットの仕組みです。
内部には「圧縮機」と「膨張弁」という部位があり、外から取り込んだ空気の熱を循環させています。
熱を移動させるために必要な媒体を「冷媒」と呼び、一般的にはフロンという物質が用いられますが、エコキュートの場合はフロンの代わりに自然冷媒(二酸化炭素)を使用しているのが特徴です。
貯湯タンクの仕組み
エコキュートは沸かしたお湯を貯湯タンクにためて、そこから屋内へ給湯しています。
貯湯タンクは大きめの箱のような見ためですが、内部には筒状のタンクが入っています。
沸かしたお湯の温度を効率的に保てるように多くの場合ステンレス製を採用。
ほとんどの貯湯タンクに蓋はなく中身をのぞき込むようなことはできません。
内部に手を入れて掃除することもできないので、貯湯タンク独特のメンテナンス方法である「水抜き」を定期的に行います。
貯湯タンクはどのくらいの湯量を貯めるかにより大きさが変わります。
一般家庭でよく利用される容量は370リットル~560リットル程度、業務用の場合は1200リットルのサイズもあります。
エコキュートのメリット
エコキュートの一番のメリットは電気代の削減ができる点です。
夜間に自動でお湯を作ることで、昼間にお湯を作るよりも電気代が安くなります。
電力会社によってはエコキュートに最適な夜間の電気代が安いプランが用意されている場合も。
電気料金だけではなく、稼働の多い昼間の電力をおさえることは個人のレベルでも環境問題の改善へ取り組めているひとつの事実となるでしょう。
エコキュートは貯湯タンクにお湯を貯めておく仕組みで、基本的には常時お湯が入っています。
地震や大雨・洪水など自然災害の多い日本では、緊急時の備えとして貯湯できるシステムはメリットと言えるでしょう。
エコキュートのデメリット
エコキュートのデメリットは本体機器が高額である点です。
多くの便利な機能を持つエコキュートの本体代金は安くても20万円程度はかかります。
導入時には基礎工事なども必要で工賃も別途で10万円以上かかる場合も。
エコキュートにした場合、電気代は安くなりますが差額で初期費用の分が賄えたと言えるまでには数年単位の時間がかかるでしょう。
エコキュートは電化製品なので故障や寿命もあり、長く使用していると追加で費用が発生する可能性も高いです。
ただし、ガスや電気など他の給湯設備の場合でも故障する可能性はあるので、経年劣化による追加コストはいずれの場合でも避けられないでしょう。
エコキュートの選ぶポイント
一度導入したら長く使用するものなので、ポイントを抑えて最適な機種を選びましょう。
地域の特性でえらぶ
エコキュートの種類には地域ごとに特化した専用機種があります。
まずは、自身の住まいに適合している機種を選ばなくてはなりません。
大きく分けて次の3つの種類があります。
・一般地仕様
・寒冷地仕様
・耐塩害仕様
最低気温がマイナス10℃までの地域を一般地、それ以下の地域が寒冷地と分けられています。
エコキュートの特性として外気の熱を利用するため、外気の温度が低すぎるとその機能がうまく発揮できません。
これを解決するために寒い地域でも効率良く稼働できる寒冷専用の機種が用意されています。
また、海に近いエリアでは「塩害」に耐えられる作りの「耐塩害仕様」が最適です。
エコキュートは屋外にありながら高価な電化製品なので、正しく地域に合わせたものを選び故障を防ぎましょう。
本体の機能でえらぶ
エコキュートは給湯設備ですが、そのなかでもお風呂に関連する機能を多く持っています。
浴槽へお湯をはる機能は3つあり全自動の「フルオートタイプ」、お湯はりのみ自動の「オートタイプ(またはセミオートタイプ)」、手動で使用する「給湯専用タイプ」に分かれます。
複数人が順番に入浴するような環境の場合、フルオートタイプを選択しておけば誰が入浴するときでも適温が保てるため便利でしょう。
自動の温度調整が不要であればオートタイプ、追い炊き自体をしないという方は給湯専用タイプが最適です。
エコキュートのおすすめメーカーの特徴を比較
こちらの記事では、人気メーカーから発売されているエコキュートの特徴と人気の機種について紹介しております。
2001年4月、住宅関連機器メーカー「コロナ」が発売した電気給湯器「エコキュート」。
その後すぐに他の電機メーカーも参入し、今では各メーカーごとにさまざまなタイプのエコキュートが開発されています。
「どれも同じじゃないの?」「違いが分からない」という方は、ぜひこちらの記事を一読ください。
自分のライフスタイルに合ったエコキュートを選びましょう
いかがでしたでしょうか。
本記事をご覧いただくことで、エコキュートの概要、メリットとデメリットについてご理解いただけたと思います。
お湯をつくるだけでなく毎日の入浴にも大きく関係するエコキュートはライフスタイルにマッチしたものを選ぶことが重要です。
エコキュートの基礎知識を知っていると見積り業者の説明を聞く際などに役立つでしょう。自分だけで選ぶのが難しい場合は専門業者に相談しながらの導入がおすすめです。
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