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エコキュートの断水時の対応について

エコキュートの断水時の対応について

 

去る618日に大阪府北部を中心に最大震度6弱の地震が発生しました。被災された方にお見舞いを申し上げます。

 

今回の地震では水道に関する被害が大きかったようです。弊社でも取り扱っておりますエコキュートは断水、濁り水の発生の際に対応が必要な機械です。

今回、緊急で断水、濁り水の発生の際の対応について説明いたします。なお、エコキュートの各部品の名称については一般的なものを使用しています。ご使用のメーカーによっては名称が異なり、取扱説明書に記載にないものもあるかもしれませんのでご注意ください。

 

1.断水時の対応について

エコキュートはタンクに水道管から給水され、タンクに貯めた水を深夜時間帯に沸き上げ、翌日にお湯を使用するというシステムです。

断水になるとタンクへの給水が遮断されますので、断水時には対応が必要です。

(1)断水中の対応

①給水止水栓を閉める。

給水止水栓とはエコキュートに水を供給する配管(水道管)にあり、エコキュートへの水の供給を停止するための部品、又は部材です。

メーカーによっては機械本体に初めから装備されている場合もありますが、ほとんどの場合、エコキュートの設置工事の際に工事業者によって取り付けられています。エコキュートの設置場所、水道管の位置によって具体的な取付箇所が異なりますので、給水止水栓が不明な場合は工事業者に確認して下さい。

②漏電遮断器を落とす。(厳冬期を除く)

メーカーの取扱説明書には記載されていませんが、断水期間中漏電遮断器を落としておきます。エコキュートの電源が入っていると深夜時間帯には沸き上げ運転を行います。沸き上げ運転は通常通りエコキュートに水が供給されていれば問題ありませんが、水の供給が止まると圧力異常、エコキュート内に空気が混じるなどの不具合を起こし、エラーを検出する可能性があります。エラーを検出してもその時点で運転を止めますので、火災などに発展する可能性はありません。また、エラーを検出してもリセットでエラーは消せますが、空気が混じった場合、エア抜き運転が必要になる場合があります。

厳冬期を除く、と但し書きをしましたのは厳冬期には機械保護のための運転が自動的に入る場合があり、この運転を止めないためです。

 

(2)断水後の対応

断水が終了した後、すぐに湯を使用できるわけではありません。断水が終了してもご家庭に供給される水が正常になっていることを確認してからエコキュートを運転させる必要があります。

①ご自宅の水側の蛇口を開き、濁った水や空気交じりの水が出なくなるまで水を出し続ける。

断水中、水道管の工事や清掃などで汚れが混じったり、水道管に空気が入ったりすることがあります。断水終了後、この汚れや空気が供給される水に交じりますので、まず汚れや空気の混じった水が出なくなるのを確認します。

②給水止水栓を開ける。

水道の水が正常であることを確認出来ましたら、エコキュートへの給水を再開させるために給水止水栓を開けます。

③漏電遮断器を入れる。

給水止水栓を開け、水の供給を再開させたら、エコキュートの運転を再開させるために漏電遮断器を入れます。

 

これで対応は完了です。

漏電遮断器を入れた時点でタンク内のお湯の温度が下がっていますので、機械が判断し沸き上げ運転を始めます。順調にお湯の量が増えているか確認して下さい。

漏電遮断器を長時間切ることによって、リモコンに表示される時計表示がおかしくなることがあります。現時刻と一致していない場合(多少のズレ程度は問題ありません。)、お手元の取扱説明書に従って時刻を再設定してください。

 

2.濁り水発生時の対応について

断水はしていないが水道から出てくる水が濁っている場合、基本的な対応は断水時の対応と同じです。濁り水が解消するまで給水止水栓を閉め、漏電遮断器を落としてください。

水道水が濁っている時にお湯を出した場合、エコキュートのタンク内に濁り水が供給されている可能性があります。エコキュートはお湯をタンクの上部から出します。(水道からの水はタンクの下部に入ります。)汚れは水より重い場合が多いですので、タンクの中に汚れが沈殿し残ってしまうことになります。

汚れが残ったままで湯を沸き上げますので衛生上、あまり好ましくありません。(一部のメーカーの機種を除いてエコキュートのタンク内の湯はそのまま飲用には使用しないとなっていますが、お風呂、食器洗いなどに使用されるのも好ましくないでしょう。)

タンク内に濁り水が供給されている可能性がある場合、タンク内の清掃をされることをお勧めします。

この方法は各メーカーの取扱説明書にも記載されていますので、お手元の取扱説明書でご確認いただくのが最善ですが、以下に概略の説明を記載します。なお、断水時の対応と同様、部品の名称などは一般的なものを使用しています。

①漏電遮断器を落とす

②逃し弁を開ける。

③排水栓を開ける。

④排水ホースから12分間水(湯)を出し続ける。

⑤排水栓を閉める。

⑥給水止水栓を開ける。

⑦排水ホースから空気交じりの湯が出なくなるまで湯を出す。

⑧逃し弁レバーを開ける。

⑨漏電遮断器を入れる。

これでタンク下部の汚れを洗い流します。

なお、①排水ホースから出るお湯は非常に高温の場合がありますので、手を触れない、②沸き上げ運転中(ヒートポンプユニットの運転中)にはしない、の二点にご注意ください。

 

さらに断水中、タンクの水を非常用水として使用する方法もありますが、少しややこしい方法ですので、ここでの説明は割愛させていただきます。取扱説明書に記載がありますのでご確認をお願いいたします。

取扱説明書を読まれてもご不明な場合、取扱説明書の所在が不明な場合はお問い合わせをお願いいたします。