エアコンでの除湿のお話①
今回はエアコンの除湿について説明いたします。
1.エアコンで除湿が出来る仕組み
エアコンではどのような仕組みで除湿することが出来るのでしょうか?
次回以降、エアコンの水漏れを説明いたしますが、その中で詳しく冷房運転時に室内機の内部で起こっている現象を解説しています。
簡単に説明しますと、室内機の内部で室内の暖かい空気と冷たい冷媒との間で熱交換を行い、空気を冷やし、その際に結露水が発生する、というのが冷房の仕組みです。
結露水の発生自体は二次的なものかもしれませんが、この仕組みを利用したのが除湿です。
結露水は室内機からドレンホースを通って室外に排水されます。室内にあった湿気(水分)が水となり、室外に排出されることによって室内の湿度を下げることになるのです。
2.エアコンの除湿方式
ご利用のエアコンのリモコンに「除湿」や「ドライ」といったボタンがあるのではないでしょうか?
または「運転切換」などと書かれたボタンを押すと運転内容が変わり、その中に「除湿」や「ドライ」という運転モードがあるかもしれません。(メーカーによっては除湿の前に文言が付くようなものもあります。)
呼び名は異なりますが、目的は同じく、室内の湿度を下げるというものです。
しかしながら除湿の方式によって、目的は同じでも目的に達するまでの効果などに違いがあります。
確認している3種類の除湿方式を順に紹介、以下に説明いたします。
①弱冷房方式
最も一般的な除湿方式です。
文字通り、弱めの冷房運転という認識です。
冷房運転時よりも冷媒の温度が下がらない状態で室内機に送り、空気を冷やしすぎないようにしながら湿度を下げる運転です。弱めの冷房運転ですので、通常の使用方法であれば冷房運転よりは消費電力が少なくて済み、電気代は安くなります。
ただし、「弱」冷房とは言え、冷房運転ですので、弱冷房方式の除湿をすると室温が下がります。梅雨になったばかりの時期は湿度が高いものの、気温・室温自体はそれほど上がっていない、といった状態が考えられます。
この状態で弱いとはいえ、冷房をかけると必要以上に室温が下がり、それが寒さという不快感につながってしまう場合があります。